看護師の話
看護師
今できる最善策を
兵庫県立尼崎総合医療センター 大迫ひとみさん
兵庫県立尼崎総合医療センターの感染対策室に所属していて、感染管理認定看護師として感染管理の仕事をしています。感染対策室とは、院内で起こる感染症から患者さんや職員を守るために院内全体の感染対策を行う組織のことです。主な仕事内容は、院内感染を抑えるための環境整備や対策の導入、医者・看護師だけでなく全ての職種を対象とした感染対策のアドバイス、マニュアルの作成です。
COVID-19に関しては、エビデンスがないためわからないことばかりです。そこで、関連部門の担当者間で何度も議論をし、試行錯誤を重ねながら感染対策を行っています。有効と判断した対策をまず実践してみる。そして時々振り返って議論をし、実効性が低いものはやめて別の方法を検討する、といった模索は今も続いています。完璧な対策なんてありません。今できる最善策を見つけて実践する。そのために現場との対話は欠かせません。柔軟に話し合いができたことは良かった点ですね。
医療従事者は「いい医療をしたい」「患者さんを助けたい」という思いが常に根底にあります。しかし、医療者への感染リスクを減らすためには丁寧に接したいが、短時間で対応しなくてはいけない、このバランスを取るのが難しかったです。■内
おおさこひとみ・趣味は読書(上橋菜穂子と池井戸潤が好き)、フラメンコ(観るのも踊るのも好き)。好きな食べ物はたこ焼き。