消防救急の話

消防救急

慣れないコロナ対応 救急隊員にもストレス
尼崎市消防局救急課 関山敬一さん

上半期の救急出動件数は令和元年まで11年連続で増加していたものが、今年は1割強減少しました(それでも19分に1台は出動)。新型コロナウイルス感染症の拡大により、不要不急の外出が敬遠されたためではないかと考えています。

11月30日現在、本市で新型コロナウイルス感染症が疑われ、搬送した医療機関にてPCR(抗原検査含む)検査を受けた530人中、41人に陽性反応が出ました。

119番により出動要請を受けた際に発熱や呼吸困難、倦怠感があったり、濃厚接触者であった場合、救急隊員はゴーグル、N95 マスク(95%粒子の侵入を防ぐマスク)、ゴム手袋、不織布でできた感染防止衣を着けて出動します。夏場はかなり暑いため、隊員が熱中症にならないかと心配なくらいでした。搬送件数が減ったとはいえ隊員の疲弊は大きいものがあります。

救急隊は3人で1隊を編成し、24 時間の勤務体制です。食事から休憩、風呂、仮眠まで一緒に過ごします。極力集まらない、対面で食事を摂らない、仮眠室では顔と顔が近づかないレイアウトとするなどの対応をしています。

今に限ったことではありませんが、心肺停止の人など、救急車を必要としている方のためにも、救急車の不要不急の利用を控える「適正利用」をご理解ください。■石