神社の話

神社

安全への祈り高まる期待感
貴布禰神社宮司 江田政亮さん

毎年8月に行っていた夏祭りも中止になりました。なくなるとリズムが狂う感じです。寂しいですね。周りの年配の方や、だんじりを楽しみにしていた人からもさまざまな声を聴きました。人出がなくなりましたので、周りにも経済的な影響もあったと思います。

神社は、不特定多数の方がお参りに来られる場でもあるので、いろいろな対応・工夫が求められました。手を洗う手水の柄杓をどうするかとか。神社によっては参拝の時に鳴らす鈴を撤去されたところもありました。

お参りの所作や意味を解説するというオンライン動画を作られた方もでてきました。画期的な動きです。これまでは、バーチャル参拝とか、ネットを通じて参拝するということは、基本的に「よくないもの」と言われていました。しかし、この外出が制限される状況では、緊急避難的に神社に親しんでもらうためにはいいのではないかという動きになってきました。

今は、お参りに来られる方の姿勢をみていると、「コロナが怖い」ではなくて、「withコロナ」になってきましたね。コロナといかに共生していくかというように6月終わり以降なってきました。

会社のご祈祷はほとんどなくなりませんでした。4月5月も例年と同じようにご祈祷しました。それは、いかにコロナと一緒に会社を運営していくか、そのなかで「安全祈願」、事故を起こさないということが、いかに大事にされているかという思いの表れだと思います。■中


えだまさすけ・昭和44年生まれの51歳。キリスト教主義の学校で学び神主になった変わり種。だんじりの繰り出す尼崎を代表する夏祭りを大切にしながら、尼芋奉納祭やおみやまるしぇなど新しいことにも取り組むその柔軟さが売り!