医師の話

医師

特殊外来をいち早く設置できた
尼崎市医師会副会長・児玉医院院長 児玉岳さん

診療所は3月から6月まで患者さんの数が3割減になり、7月以降、いまでも1割減の状態です。当院は内科なので、まだましでしたが、小児科や耳鼻科は5割減ったと聞いています。小児科は、子どもが幼稚園などへ行かず、外出できなかったので、病気を外でうつされることがなく健康に過ごせた結果のようです。

医師会としては、新型コロナウイルス対策のため行政と会議を重ね、PCR外来を近隣他都市に先駆けて設置しました。これは、9年前に新型インフルエンザの経験により、特殊外来を設置することが決められていたことや、尼崎市に衛生研究所が既存していたことが大きく、西宮・芦屋・伊丹などと違いすぐに態勢を整えることができました。

私自身も、6度執務にあたり、計54の検査を行いました。通常のインフルエンザの検査と違い、患者さんと横並びで、しかも防護服を着て行うため慣れるまでは苦労しました。ちなみに、尼崎の南部は感染者がほとんど出ておらず(20年9月時点)、主にJRより北側に患者さんが多く見受けられます。

今後ですが、もうすぐインフルエンザの季節を迎えます。新型コロナウイルスと同じような症状ですので、予防接種はもちろん、手洗い・うがい・体を冷やさない・乾燥を避けるなどしていただき、まずはインフルエンザを防ぐことを第一にしてください。大阪市のインフルエンザワクチン無料接種の取り組みが尼崎市などにワクチン不足の影響を及ぼす可能性もありますので、気を付けていただきたいと思います。■江


こだまたかし・尼崎南部生まれの南部育ち、ネクタイにスーツが定番。夏は扇子、冬はマフラー。愛之助様にちょっと似ている「尼のラブリン」。(笑)阪神武庫川駅南側の児玉医院院長。尼崎市医師会では正統派を自任しているものの鬼っ子であるので万年副会長。