スーパーの話

スーパー

売り上げは上がったけれど
スーパーオオジ 宮本寛文さん

テレビなどでは、政府の外出自粛の要請により、「スーパーが大忙し」とニュースで紹介されていましたが、パートさんの中には「子どもの学校が休みになったから仕事に出られない」と出勤を断ってきたり、働けるパートさんも被扶養の所得制限で労働時間に上限があるなど、働き手の確保がとても大変でした。

商品の確保にも苦労しました。ホットケーキミックスやお好み焼き粉などの粉ものは、ステイホームのため家族で過ごす時間が長くなり、手作りを楽しむ時間が長くなったため品切れになりました。メーカーさんも従業員を半分に分けて工場を稼働させていたので、需要と供給のバランスが全く取れていない状況でした。商品の配送も2日に1回になり、田舎から都会への配送を感染防止という理由で断る運送業者もありました。

お客さんの来店回数は今でも毎日だった人は二日に1回になるなど、まとめ買いをされる方が増えました。来店数が減って売り上げ単価が増えるという現象になっています。売り上げは15%増えていますが、感染防止対策に費用がかさんだり、お客さんの中にはイライラされているのか、レジのパートさんに怒鳴ったり、マスクを着用せず咳をわざとかけてくる方もおられるなど、従業員を守る気苦労が増えています。

普通に商売ができる日が早く戻ってほしいと思います。■江


みやもとひろふみ・スーパーオオジを6店舗(市内4店舗)経営し、従業員のための保育園を武庫之荘で運営する2代目社長。昭和47年に生まれ、39歳の時に創業者である父から継いだ。趣味はゴルフ。「良い品を、より安くご奉仕」が経営理念。