書を持って町で読もう 森とお城で読書を

ステイホームといわれるから、町へ出かける理由が欲しい。静かに本を持って秘密の場所へ行く。

図書館前 城下の芝生で

尼崎城前に広がる芝生にござを敷いて読書を楽しむ「ブックピクニック」。中央図書館内に設置された椅子が利用できない状況の中、密にならず換気の良い屋外で読書を楽しんでもらおうと、中央図書館が「ござ」の貸し出しを始めた。南池袋公園でラグを敷いてくつろぐ人々の写真に着想を得て、城址公園でも再現できないかとレジャーシートの寄付を募った。するとロールになった大量のござが届いたというのだ。担当の山本美和さんは「ござでも尼崎らしくて良いかなと貸し出しを始めました。図書館内ではお城の本コーナーもあるので、実物と見比べたり、江戸時代の時代小説を読みながらタイムスリップした気持ちになったりと楽しんでもらいたいですね」と話す。次回のブックピクニックは秋頃開催予定。

あこがれの縁側求めて尼崎の森へ

海風を感じながら縁側でゆっくり読書ができるのは、尼崎の森中央緑地にあるかやぶき民家。毎日10時から14時半まで開放された空間で、誰でも無料で使用することができる。室内は畳敷きになっており、ゴロゴロと寝転んで読書ができる最高のロケーション。ついうたた寝をしてしまいそうだ。ここはフリーWi-Fiがあるので電子書籍の使用も可能。休日は混雑することもあるので、のんびりしたい人は平日に行くのがおすすめだ。


取材・文/立花莉絵子