炎コラム 尼崎駅が燃えている?

風のウワサとSNS

台風21号で停電した自宅で、復旧のめどや近隣の様子を知ろうとTwitterを見ていたらとんでもないツイートがタイムラインに流れた。「尼崎駅が燃えている」「尼崎駅で火事…もう無理や…」「尼崎駅マジで火事になってるやん」。消防車のサイレンが鳴り響くまちの様子に思わず信じそうになったが、真相は「南海尾崎駅での火災」というニュースを読み間違えた人たちのツイートだったという何ともとぼけた話。にもかかわらず、これらが次々と拡散されていくのを見ていて何だか怖くなった。

さらに「尼崎 停電」といったキーワードで検索すると、関西電力の停電情報の誤りについて騒ぎたてるツイートや、市役所の災害対策への痛烈な批判がタイムラインにあふれるのを見て、耐えられなくなって電源を切った。災害時のSNSには多くのデマがあふれ、不満や憎悪がどんどんとシェアされていく。その中から本当のことを見つけるのはとても難しい。

予想できなかったような事態が多く起こり、批判されるような行政の対応もあったのかもしれない。でも、あんな時に自分の家族や暮らしよりも、「尼崎のために」と職場や現場に向かって働く人たちがいることを少しでも多くの人に知ってもらえれば、という特集「雨ニモマケズ」。