なぜ私たちはドムドムハンバーガーが好きなのか?

緊急寄稿追悼・ドムドムハンバーガー塚口店

ドムドム食べ支え活動(=ドム活)、SNSで「#ドムさんぽ」タグなどを使用し、ハンバーガーチェーン「ドムドム」を勝手に応援する私設応援団メンバーのけんちんさんに、塚口店への思いを語ってもらった。


ありし日のドムドムバーガー塚口店。夜11時までの営業は塚口住民にとってのオアシスでもあった。

わたしと「ドムドムハンバーガー」(以下ドムドム)の出会いは小学生の時である。地元にあったハンバーガー店がたまたま「ドムドム」だった。恐らく、人生で初めて食べたファーストフードのおやつは「ドムドム」のシェイクだったと思う。

その頃、特に「ドムドム」は意識するわけでなく、空気のような存在だった。ある日、地元に「マクドナルド」ができた。「ドムドム」はいつの間にか散髪屋に変わっていた。

時が流れ、「ドムドム」に行く機会ができた。店舗に入ると、子供の頃とまったく同じ空気感が流れているような気がした。『懐かしい』…。そう思った。

注文した甘辛チキンバーガーは子供の頃食べたのとまったく変わらない味。シェイクはメニューからなくなっていた。気になって調べると、昔は全国に数百店舗あった店舗数が70店舗弱になっていた。わたしは色々な「ドムドム」の店舗が見たくなり、2016年に約1年かけ、北海道から鹿児島まで69店舗全てを巡った。

包装紙などの消耗品にも地域ごとの特徴があるとか。

ドムドム塚口店は何度も訪問した店舗の一つだ。当時、日本で一番長い営業時間(朝8時から夜11時)だったため、色々な人間模様を見ることができたからである。映画やゲームセンターとの独自割引企画も充実していた。私はおやつタイムや夜食タイムによく出没し、「ホットコーヒー」と「ソフトクリーム」を注文することが多かった。いつの間にか店員さんと顔なじみになっていた。

2017年9月30日(土)ドムドム塚口店は閉店し、1978年7月7日のオープン以来、約39年の歴史に幕を下ろした。いつまでもなくならないと思っていたものが、突然無くなり、心にぽっかりと穴が開いたような気持ちになった。

最近、「ドムドム」を運営する会社が変更となり、全国で「ドムドム」の新店ラッシュとなっている。2018年2月には川西店以来5年ぶりとなる兵庫県の新店が姫路に誕生した。わたしは今、塚口さんさんタウン3番館跡が新しくリニューアルされた後、また「ドムドム」ができることを待ち望んでいる。


けんちん
累計150人以上を団地暮らしへ誘った団地コーディネーター。団地・ドムドム・道路と「D」のつくものばかりに興味がある。関西ドムドム連合協会(通称「ドム連」)メンバー。