Hey!Say! CHANGE 数字で見る30年ひと昔

平成と一口にいっても、期間は30年以上。「つい最近まで昭和だったよね、平成なんて全然変化がないじゃない」と思うかもしれないが、数字をみると、この尼崎も、変わっていないようで、変わっていた! 確かに、「昔は尼崎も人口50万人を超えていた」と良く酒場で聞きますが、人口50万人以上だったのは平成2年まで。そう。人の感覚では、平成の最初は昔なのだ。

[人口] マイナス10%平成2年 500,848人→平成30年450,989人

確かに人口は減っているが、実は尼崎に引っ越してくる人は増えている。平成元年の数字を見ると、神戸市や三田市に人が吸い取られていっていたのが、平成29年には、逆に尼崎にたくさんの人がやってきている。人が住みたくなる町になりつつあるのは間違いない!!

[社会人口増減] =(他市からの転入)-(他市への転出)

確かに人口は減っているが、実は尼崎に引っ越してくる人は増えている。平成元年の数字を見ると、神戸市や三田市に人が吸い取られていっていたのが、平成29年には、逆に尼崎にたくさんの人がやってきている。人が住みたくなる町になりつつあるのは間違いない!!

  神戸市 三田市 西宮市
平成元年 ▲832人 ▲808人 ▲564人
平成29年 +420人 42人 179人

[人口急増スポット] 潮江の人口2倍潮江1~5丁目 平成元年度末 6,762人 → 平成29年度末 12,519人

ではいったいどこに人が住んでいるのだろうか?地区別にみると、平成元年度から人口が急激に増えているのは、再開発でたくさんのマンションが出来た潮江エリアだ。

[no.1 鉄道駅] JR尼崎1日当たり乗客数 平成元年18,570人/日→平成28年 44,733人/日

実際に、JR尼崎の乗降客数を見ると、平成元年から比べると、平成28年度は2.4倍に急増。平成元年当時、尼崎のトップ乗降客数を誇ったわれらがソウルトレイン、阪神電鉄の尼崎駅をJR尼崎駅が完全に抜き去ってしまったのだった。

生活環境

人気沸騰中の尼崎。その原因は目を引く再開発プロジェクトの効果もあるだろうが、生活環境も確実に良くなってきていたのだった。


[火災件数] マイナス50%平成元年 211件/年→平成28年 101件/年


[犯罪件数] マイナス18%犯罪発生(認知)件数 平成元年 8,477件 → 平成28年 6,969件
(うち殺人事件)平成元年 15件 → 平成28年 10件


[公園面積]25%平成元年 163.5ha → 平成29年度 203.2ha

もちろん、公害苦情件数も減ってきていて、実際に大気汚染物質もだいぶ減っている。着実に尼崎は住みやすい街になっているようだ。

公害苦情件数 平成元年度 487件→平成28年度 244件
硫黄酸化物(大気汚染物質)排出量 平成元年494トン/年→平成28年 18トン/年

こうして数字だけみると、なんだか、尼崎が、みなさんの頭に浮かべるステレオタイプな尼崎の姿じゃなくなってきたようだ。「いやいや、街は表面上きれいにとりつくろったかもしれんけど、アマの魅力は人情味があってな…」とおっしゃる方のために、共同募金の金額を調べてみたらなんだか悲しくなってきた。

[共同募金]1700万円減平成元年度 4,325万円 → 平成28年度 2,619万円


齊藤成人さん

統計データを読み解くプロフェッショナル。本誌編集部。