R75+ 緊急アンケート

尼崎市内各所で聞いたR75世代への100人アンケート。データでみるリアルな暮らしや本当の気持ちをご紹介。

100人に聞きました。
調査協力=神戸山手大学R75調査班

Q1 毎日何時に起きて何時に寝ていますか?

「R75世代は早寝早起き」というイメージはないだろうか。しかし、早寝早起きの人もいれば、夜更かし遅起き型の人も。ラジオ体操グループは早寝早起きの人が多いなど、属するコミュニティや環境によって人それぞれのようだ。

朝3時(そもそも朝なのか?)起床という最も早起き体質のアラエイト(アラウンド80歳の略)男性には「朝から犬の散歩をして新聞を読んでラジオ体操」というルーティンがあるそう。20年来ラジオ体操の世話役を務め、毎朝6時半から武庫川河川敷でラジオ体操をするには朝3時起きがベストだとか。

調査スポット ラジオ体操@武庫川

河川敷に新しい朝が来る

武庫川河川敷の旧国道高架下で、毎朝6時半からラジオ体操が始まる。40年以上の歴史があり、多い時では約50人が集まった。「家ではできないですが、みんなと集まるから続けられます。ここで出会った仲間20人で旅行にも行きました」と話す世話役の藤井弘子さん(76)。ラジオ体操が終わると、グループ内でハイタッチをして帰路に着いた。

Q2 将来の夢は何ですか?

第1位 もうない 35票

第2位 健康でいること 28票

第3位 趣味の充実 13票

第1位の理由は「もう先ないし夢なんかないわ」という諦観が多数を占める中、「もう充分、やりたいことはやってきた」という大往生タイプの回答も。次に「元気でいたい」「楽に死ねること」といった健康にまつわる回答が続く。多趣味なR75世代からは「社交ダンスの発表」や「囲碁の昇段」といった回答も目立った。ユニークな回答では「夫ほかして再婚」という恋多きR75や、「海の見える家で一家元気に過ごす」、「宇宙に行きたい」とファンタジーな夢は広がる。

Q3 好きな歌手は?

第1位 美空ひばり 11票

第2位 三山ひろし 氷川きよし いずれも3票

堂々の1位は昭和の歌姫「美空ひばり」。「カラオケで歌うのもおそれ多い」というほどのカリスマに票が集まった。回答のおよそ半分が演歌歌手だが、鶴田浩二、さだまさし、マライアキャリーの名前も。「歌いたい曲」など、どうやらカラオケと関わりがありそう。

「カラオケのおかげで毎日が楽しい。幸せ!」と話すのは、福井三喜子さん(年齢は内緒)。福井さんは、家族を失くしたことをきっかけに声が出なくなったそう。「歌うことは好きではなかったが、カラオケ教室に通えば声が出るようになるのでは」と10年前に通い始めた。通い始めて3ヵ月で声が出るようになり、今ではカラオケ雑誌で新人賞を取るほどに。月2回の教室に加え、週に2回はカラオケ喫茶で練習する日々だと話す。

調査スポット カラオケ教室@東難波

喫茶派?ボックス派?

R75世代のカラオケ文化は、「ボックス派」と「喫茶派」に分かれる。何度も同じ曲を練習したいボックス派に対して、十八番を披露したい喫茶派は、ひとりよりも大人数で歌った方が楽しいとのこと。若輩者にはあまりなじみのないであろう「カラオケ喫茶」、1日1000円で歌い放題というシステムが多い。ワンドリンクはもちろん、昼食が出るところもあるのだとか。

Q4 スマホもってます?

年季の入ったガラケーの待ち受け画面に愛犬の写真。

4割が折りたたみ式の「ガラケー」派。スマホ普及率は2割程度にとどまる。「何も持っていない」というフリーなスタイルも少なくない。「私はガラケーで十分。ほぼ全機能を使いこなしてます」と話すのは80代の女性。目覚まし、電卓や写真、ボイスレコーダー、メール、メモまで駆使し生活しているという。

Q5 好きなタレントは?

柴田理恵 ダウンタウン 中村吉右衛門 明石家さんま いずれも2票

上のタレント以外は、見事に票がわかれた。吉永小百合から綾瀬はるかまで国民的女優の名前や、高倉健から鈴木亮平まで幅広い年代の俳優の名前があげられた。上沼恵美子、ローラ、小倉優子などバラエティタレントの名前が出るあたり、R75世代がテレビ好きであることもうかがえる。「朝ドラ俳優が変わるたびに目移りする」という気の多い77才女性も。