R75+ ホットスポット

R75的大流行 卓球ピンポンなんて呼ばせない。ベテラン卓球サークルの世界

「フー!」「シャー!」などと世界大会さながらの掛け声が武庫川沿いに響く。稲葉荘にある老人福祉センター千代木園の3階ホール。2台の卓球台で15人ほどのR75世代が毎日、入れ替わり立ち替わり朝9時から夕方5時まで、マイラケットを握り汗を流す。会員はおよそ100名にものぼる。

同センターは60歳以上の健康や教養を高めるために設置された公共施設で、市内4カ所に点在する。1970年に開設以来、千代木園ではなぜか卓球が大ブームだと聞きお邪魔した。会長の海江田純雄さん(年齢は内緒)は入会から5年。医者から運動しろと言われたのがきっかけで、今やすっかりサークルの顔に。卓球経験者は少なく、60をすぎてラケットを握ったメンバーも多いからか、そのプレイスタイルは、あまり見たことのないタイプのカットマンや前陣速攻型など様々。見ているだけでわくわくする。温泉卓球でならした筆者も思わずラケットを借りて、対戦をお願いした。11対2。R75の飄々としたプレイに翻弄されたのだった。

千代木園

施設内には囲碁室、将棋室、体操のできるホール、図書室、さらに大浴場まで完備され、まるで健康ランドのよう。これが60歳以上の登録者は無料で使えるとあって、この日も開館と同時にどこからともなくR75世代が集まってきた。