杭瀬を感じる第1歩 神輿を担ぐ
まちの心を知るには祭りが一番。普通は地元の人間じゃないと参加しづらい地域のお祭りも、杭瀬は来るもの拒まず。担ぎ手だってインターネットで募集するほどのオープンな行事について話を聞いた。
杭瀬熊野神社 御神輿巡幸 ハッピを身にまとい、憧れの祭男になる
杭瀬の氏神様を乗せて毎年10月、宮神輿(みやみこし)がまちの隅々まで「巡幸(じゅんこう)」する。普段なかなかお参りできないお年寄りや商売人のために、幸せを授けながら杭瀬のまちを巡回する神賑(しんじん)行事だ。
江戸時代にはじまったとされるこの御神輿巡幸は戦後途絶えていたが、地元商店街から復活を願う声が高まり、1992年に御神輿保存会によって復活し、今年で13回目を迎える。40人ほどで始まった行事も、当初から担ぎ手を広く募集し昨年は215人にまで広がった。大阪から毎年参加する熱心なファンもいる。巡幸の魅力について「まちなかで神輿に向かってお年寄りが必ず手を合わせる姿には感激しました」と担ぎ手の若い衆は言う。
地域の祭りというと普通は閉鎖的なので、よそ者が担ぎ手をするなんて…と思われるが、杭瀬熊野神社禰宜の中西功さんは「少しでも多くの人が神事にふれて、日本のこころや地域の伝統を感じてもらいたい」と考え、祭りのすそ野を広げる努力をしている。「太鼓や神輿を担ぐ若い衆はみんなの憧れ。『かっこいい』と感じて次の世代に参加してもらいたい」。
女神輿にも毎年多くの担ぎ手が集まり、杭瀬熊野神社では担ぎ手の4割が女性だ。法被(はっぴ)、キマタ、地下足袋も全部用意してもらえるため、普段着で気軽に参加できる。メンバーが温かく迎えてくれるので一人でも安心だ。
参加条件はただ一つ… 「お祭り好き」
担ぎ手の申し込みは、お気軽にお電話を。(06-6481-0848杭瀬幼稚園)氏名、身長、足のサイズをお聞きして、準備いたします。今年の巡幸は10月10日。詳細はお電話または、杭瀬熊野神社の ホームページをご覧ください。