メガネ、メガネ… vol.10 公衆便所【こうしゅうべんじょ】

尼崎南部で見つけた気になる光景をかたっぱしからパシャッと集めた2ページ。連続する写真と妄想に酔いしれろ!

ふと、公衆便所という存在をあまりに軽く見ている自分に気付いた。コンビニの普及により実現した「ユビキタストイレット社会」。しかし公衆便所とは当たり前のように、無意識に利用して良いものなのか…今まさに公衆便所を考え直す時代が来ていると感じたのである。

we love toilet

「見られた!」
江戸時代チックな外観。しかしなんとこのトイレ、男性用トイレの壁がスケスケなのだ!
トイレの森
緑の森を抜けると、そこには陽だまりにポツンとたたずむ一軒の店…じゃなくてトイレがありました。
武庫川駅にて
武庫川の向こう側には何が見える…西宮が見える。しかし今は目の前のトイレに駆け込む!
蓬川トイレットonly one!
2号線より南にある蓬川沿い唯一のトイレ。ナンバーワンにならなくても、もともと特別な…
高架下で思ふ
「きばる」とは気が張ると書く。トイレは安らぎの場所、癒しのひととき。気張ることなかれ。
隠れトイレ
入り口から最初の角を右に曲がると魚屋がある。店先に立つ黒いシルクハットの男が案内人だ。
例えば海を眺めながら
尼崎最南端の公衆便所(おそらく)。右に尼崎港、左に大阪湾、思いははるか太平洋まで!
メカトイレ38号
MIAステイションのメカトイレは誰でも操縦可能。子連れ狼もおむつ交換に訪れるらしい。
カモフラージュ
「男は一歩家を出ると七人の敵と戦わねばならぬ」という。いかなる時も油断大敵だ。
真夏の果実
夏場のトイレは灼熱地獄、無料サウナ状態だ。けど、木陰にあるトイレは少し涼しいのだ。

眼鏡人語
「トイレなんて便器があればいいやろ」…断言しよう、そんな考えではいつか痛い目をみる。有名な話だが、お気に入りの女性を招く際、イタリアのちょい悪オヤジは香水を便座に垂らしておく。もちろん自分がつけているのと同じ物をだ。…というのは作り話だが、トイレとは用を足すためだけの場所ではなく、その人自身を映す鏡なのである。家のトイレに見られる遊び心、居心地のよさ、そして清潔感、それがそのままあなたのイメージとなるのだ。そう考えてみるとどうだろう、公衆便所とはまさに「百戦錬磨のトイレ」と言える。中には見られ使われ数十年という老将もいるだろう。公衆便所を知らずしてマイホーム購入なぞ言語道断、小学生がフェラーリを運転するようなものである。しかし裏を返せば「公衆便所を知り、己を知らば百戦危うからず」とも言える。さぁ、新築購入の第一歩は公衆便所リサーチからだ!


まちのメガネ 山下祐生●やましたゆうき
ケーキを断ち、アイスを断ち、甘味を断って就職活動に望む21歳。今日の食より明日の職!