アマとシマをつなぐ人

本場も認めた、戦争体験伝えるナイチャー

県人会機関紙『榕樹』編集担当 永峰眞名さん(57)大阪府寝屋川市出身・在住

永峰さんは、1975年から沖縄の郷土月刊誌『青い海』編集部に在籍して返還後の島の姿を追い、91年から沖縄県人会兵庫県本部の機関紙『榕樹』を編集してきた。その経験を買われ、同本部が95年に発刊した『島を出た民の戦争体験集』を編集した。寄稿やインタビューに応じてくれる会員を募り、手分けしての取材。体験の辛さから、語ったり書くことを避けてきた人がほとんどだったが、何かのかたちに残したいと、各々が心に秘めてきたことを打ち明けてくれたという。編集していて「胸が熱くなった」と回想するのは、同じ村で戦争を体験した、接点のなかった人がそれぞれ戦後を生き抜き、この本の中で出会ったこと。本は評判を呼んでじわじわと売れたが、現在は絶版。次の構想もある。「沖縄県人が歩んだ戦後をまとめてみたい」。