サイハッケン こだわり、なし。それがコダワリ

車で43号線を走っていると、なぜこんなところにギター屋が？という場所にある。阪神ギター？前から気になっていたのだ。７年前に店を開いた。なにか深いわけがあるのだろうか。「ギター屋始めたのは僕からでその前は両親がここでリサイクルショップを開いていたんですよ」なぜギター屋を始めたのですか？「いや、ギターなら売れるだろうと思ったから。インスピレーションだな」店長、西浦慎吾30歳。こだわりのない人だな、と思った。バンドをやっていたがドラム担当だった。ギターの経験もない。ギターの知識や修理技術は独学で覚えた。そんな感じで始めた店だから、商品には特にこだわりがない。アコースティック、エレキ、ウクレレ、シンセサイザー、アンプやエフェクターにロシアの弦楽器バラライカまで楽器といえばなんでも扱う。メインは中古ギター。ギブソン、フェンダーからヤマハまで銘柄もなんでもあり。「こだわりなくいろんな楽器を置いている、それが特徴」

店の前は国道43号線。「車で乗り付けられる楽器屋さんて少ないやろ？ここは車で来れるから。仕事中のサラリーマンとかぶらっと覗きにきたりするよ」お客さんの年齢の幅は広いが、昔ギターをやっていたおじさんが多い。「昔のギターはクオリティが高い。それを求めてくるんだろうね。今は中国なんかで大量製造してるやつが多いから」ギターは７千円から10万円くらいの品をそろえている。修理も頼めばしてくれる。買い取りもする。店長からお客さんに話しかけることはまったくない。「僕がお店で店員さんに話しかけられるの好きじゃないから。そのほうがゆっくり見れるでしょ」もちろん、聞いてくれたらどんどん話してくれる。■北原知也

---