突撃!昼下がりの奥様に聞く

住みごこちはどうですか?

昼下がりの西大物公園。マンションに囲まれたこの小さな公園では子ども連れのお母さんたちがにぎやかに井戸端会議をしていた、と書き出したいところ…。だが、公園には誰もいない。マンションに住む人たちに住み心地などを聞こうと思ったのだが―。

「電車から見たらおっきなマンション建ってるもんやからなんやろ思って見に来た」という初老の男性。「ここ、前はなにがあったんやろなあ…」。

空中回廊を行き交う人たちはマンション以外の人が多いのか、なかな住人に会うことができない。また出直すことにした。

翌日、公園で子どもを遊ばせている主婦(30)に話を聞くことができた。「ニュータウン」の住人だ。以前はどこに住んでいたのですか。なぜここに越してきたのですか。

「武庫之荘の社宅に住んでいました。モデルルームがあったのでぶらっと見にきたんですよ。そうしたらすぐに気に入ってしまって」。案外値段が安く、広かったので即決だったという。「何より交通の便がすごくいいです。主人の職場が阪神沿線なものですから」。

買い物はどこに出かけますか。「尼センデパート内のフードサーカス(スーパー)か、中央商店街です」

電車の音とかうるさくないですか。「部屋は線路側に面しているのですが、そんなに気になりませんよ」

へえ。公園も静かですもんね。もっとたくさんの人が公園に出てきていると思ったのですが。

「ここの人はあまり下に降りてきませんね。住民は若い夫婦世帯か比較的高齢の方が多いみたいです。中間世代は余り見かけませんね」

高層マンションひしめくニュータウンは思いのほか静かな街だった。でも、9月には294戸のルネセントラルタワーへの入居が始まる。そのころに再訪すれば、また違った表情が見られるのかもしれない。


取材/北中里佳・北原知也