町内会ガイドブック その1

尼崎で暮らしていても「え、町内会?入っているかどうかも分からん」という方お待たせしました。会費、会員、活動、呼び名…これまでのもやもやが解消する超・町内会ガイドブック。まずはよくある質問から。

Q1.尼崎市内に町内会ってあるの?
A.社協(シャキョウ)と呼ばれる団体が617あります。

尼崎市ではいわゆる町会や自治会という地域組織が「単位福祉協会」にあたります。尼崎通はタンキョウまたはタンソ、なんて略して呼ぶようですが新住民にはさっぱりよく分かりません。そもそも単位って何よ。ということですが、単協(タンキョウ)は最小単位の地域組織で市内には617もあります。さらにこれらいくつかが集まって74の「社会福祉連絡協議会」(レンキョウ)ができ、少し広い地域をカバーするような活動をしています。ちなみに市内に小学校が43校あるので、連協はそれよりは細かいエリアをカバーしており、連協一つあたり平均1700世帯といったところ。

さらにこれら連協を束ねるのが6地区(中央、小田、大庄、立花、武庫、園田)にある「支部社協」。「尼崎市社会福祉協議会」はこんな構成でできあがっています。

よく聞く子ども会や女性会、老人会などは連協の下部組織になっているケースや、独立して存在しているケースなどは地域によって異なります。

Q2.みんな入ってるの?
A.南部で70% 北部で48% 下がる加入率

社協への加入は強制ではないので、市民全員が入っているわけではありません。平成25年の時点で、市全体での加入率は57%。およそ20年前の平成2年には、なんと85%もの高い加入率を誇っていましたが、年々下がり続けています。地域によっても加入率に差があり、最も高い大庄地域は82%もある一方、武庫地域ではわずか35%。1970年代から急速に人口が増えた地域事情もありますが、相対的に北部の方が加入率は低くなっています。市社協は地道にチラシを配ったり、『あまりん』なる不思議なキャラクターを作ったり、転入の多い時期に市役所に特別ブースを作って呼びかけたり、と必死に取り組んでいるようです。

加入促進キャンペーンに奔走する「あまりん」

名は体をあらわす、か?

今回の特集タイトルと同じように、一般的で分かりやすくという趣旨から尼崎市内でも「町内会」または「町会」と名乗る地域は少なくありません。園田地域では「自治会」が多く、「自ら自分たちの地域を治めるという住民自治の基本を大切にしている」とその名にこだわりを見せる会長さんもいます。しかし多くの地域では地域の社会福祉を担うという自負から、ほとんどの地域が「社会福祉協会」を名乗っています。呼び名に込められた地域の想いは、なかなか奥が深そうです。