町内会ガイドブック その2
Q3.会費って?
A.ひと月平均200円。市役所から補助も…
入会する気になったら、会費を納めます。その値段は地区によって多少異なりますが、相場は100円~300円といったところ。だいたい半年や1年単位で集金にやってきます。といっても集金するのも会員の仕事。お世話役は順番に回ってきます。
ところで、気になるのはそのお金の使い道。運動会や掃除の後のお茶代などの地域のイベント運営費、会館の維持管理費、防犯カメラ購入費などなど。どんちゃん騒ぎ、はたまた横領…なんてよその街のすごい事件がニュースになったりもしているようですが、きちんと総会で会計報告もしている団体ですので、気になったらきちんと教えてもらいましょう。
さらに尼崎市からも補助金が出ており、尼崎市社会福祉協議会へと支出され、これらが支部社協、連協、単協の活動に使われています。つまり市民なら加入して町内会活動をエンジョイしないともったいないわけです。
Q4.なぜシャキョウと呼ぶんですか。
A.全国に先駆けて設立した街の歴史があるからなんです。
町内会のルーツは江戸時代の「五人組」と言われています。明治以降これらが少しずつ行政の末端機構に組み込まれるようになり、戦後は戦時体制を支えた「隣組」的な地縁組織を解体しようと、GHQにより昭和22年に町内会は廃止されました。その後、町内会が復活するのは昭和27年、サンフランシスコ講和条約で日本が独立を果たしてからのことです。
しかし戦後すぐに米国から「コミュニティオーガニゼーション」という住民が地域ぐるみで問題解決を、という考え方が日本に持ち込まれました。昭和26年以降、兵庫県では全国に先駆けて社会福祉協議会(社協)が作られ、その際に尼崎市では町内会組織をベースに社協が作られたのです。今も町内会を社協と呼ぶのはそんな進取の精神を持った尼崎の歴史にあるのかもしれません。
Q5.どんな活動をしているの?
A.回覧、掲示、共同募金… 地域のお困りごとにも対応。
地域の回覧や市内に多く設置されているコミュニティ連絡板へのポスター掲示など、われわれが日々の暮らしで当たり前と思っていることが、町内会で支えられていることを知る人は少ないもの。大量のチラシ回覧を仕分けしたり、ポスターを貼ってまわったりは大変なおシゴトなのです。
他にも小学生の登下校や高齢者の見守り活動や、「火の用心」と夜警に回ったりと地域の安全を守るため大忙し。役所や警察にできないようなきめ細やかな仕事ぶりは、住んでいる人たちの力で支えられているんです。そう考えると赤い羽根共同募金にもちょっと協力しよかな、ってなりません?
Q6.…で入ってなんかメリットあるの?
A.それはあなた次第。近所の人と機嫌よく暮らせます。
今は困っていなくても、大災害やいざという時に、地域とのつながりがいきなり重要になったりします。でもそれって、一朝一夕にはできなくて、日々の暮らしの中で育まれるもの。「ああ、よかった」とメリットは後からついてくる、と信じて「地縁」を楽しむと、きっと毎日がちょっと変わるはず。