尼崎ディスカバリー 交通安全祈念塔

尼崎で見つけた非日常の風景を切り撮る


国道2号線の赤い球と言えば、尼崎市民ならすぐにピンとくるだろう。名称は「交通安全祈念塔」。赤球の背後の白い塔も含めてのものなので間違えないよう気を付けたい。球の中にはマイクがあり、交通量の多い交差点に向け交通安全を啓発することができる。撮影時にはなかったが、季節に合わせた可愛らしい球の中の展示も見どころで、私も通るたびにチェックしていた。設置されている兵庫県警尼崎南署西分庁舎の解体に伴い、赤球も解体の危機に瀕している。抜群の知名度、市民の愛着を得ている赤球はもう2度と作られないであろう貴重なもの。本稿執筆時は扱いが正式決定されておらず、引き取り手があれば譲渡も可能ということだ。


写真・文/小林 哲朗(こばやしてつろう)
フォトグラファー。廃墟、工場、地下、巨大建造物など身近に潜む異空間をテーマに撮影。