ノスアマ[nostalgic amgsk] ~東難波町界隈~

学生さんが見つめた尼崎。若者たちは、こんなところにノスタルジーを感じる…

まちの人に聞きました 思い出の場所 教えて!

今回は阪神尼崎駅からバスに乗って中央支所停留所で降り、尼崎東難波あたりをまち歩きしてきました。まちの人にお話を聞いて、その人達の思い出の場所やお気に入りの場所も探ってみました。

尼崎は福祉施設が充実している。実際にそれを見てみようと総合老人福祉センターへとバスで向かったことから取材は始まりました。ほとんどの福祉施設はバス停に近く通いやすそう。

フラフラと散歩していると、昔から住んでいる人も多く、いろんなところからノスタルジーが…。

市バスをおりてフラフラ

総合老人福祉センター。朝9時からコーラスに通う年配の方がたくさんやってきた。みんな、この日を待ちわびていたかのように楽しそうにおしゃべりしながら歩いていました。バス停で会ったおばあちゃまによると、申し込みさえすれば誰でも受講できるそうだ。年配の方だけの施設かと思っていたけど、私たちも受けられると聞いて、なんだか身近に感じました。

大きなサボテンや、シブい壷にお花が挿してあるものもあり、誰が何のために置いているのか、少し不思議。
レトロなデザインのキッチュな食器棚を見つけ「持って帰ろうか」などと言いながらパチリ。うちの食器棚も昔はこんなんだったような…
趣のある住まい。もう人は住んでなさそうだ。かっこいい門なのにもったいないなあ。
緑がたくさん植えられたおうち。右のビルと比べると特に目がいく。町中でもこんな緑があるとなんだか、華やぐなあ。
『中央支所』のバス停前の公園。人はいないのに鳩がたくさんいました。周りを車がたくさん通るので、イマイチ落ち着けない。
道で出会ったおばあちゃんの思い出の場所「八幡神社」。昔、子どもたちと一緒にかくれんぼをしたんだって。「私の3人の子どもは、みんな性格がバラバラ。私が鬼になって、子どもたちが探す様子を見ているとおかしくって」。その時の思い出はずっと覚えているみたい。この神社は昔からあるので、ここら辺に住む人にとって、とても馴染み深い場所だそうです。遠くから見てもこの場所だけ木が茂っていて、なんか気になって行ってみようという感じがする場所。
通りすがりのご婦人に聞いた公園。えさを与える人がいて、猫が住み着いて困ってるんだって。でも桜がとても綺麗な公園だそうです。春にまた来たいなあ。木が生い茂り、お隣には保育園が。遊具で楽しそうに遊ぶ親子がたくさんいました。私たちが小さいときもこんな風に遊んでもらっていたのかなあと思う。
長屋に住んでるおばあちゃんに、このあたりのことを聞きました。「古くから住んでる人が多いので、近所の人の顔はほとんど分かるわ。みんなすごく親密で、居心地のいいまち」だそうです。私たちが突然話しかけても、嫌な顔せず答えてくれる。ここの人たちは本当に温かい人たちばかりだなあと思いました。下町って感じは、オシャレとかそういったものではないけど、人の温かさを感じられてホッとします。
東難波町を中心に歩いたのですが、どの電柱にも詩(句?)が。「なかなか粋やな」と思いつつ、カメラに収めてしまった。 

text/photo: 松永愛子・安田めぐみ illustration: 安田めぐみ