アマテラピー vol.3 水の奏でる音に癒される

日常の自分からちょっと離れて、尼崎の癒しの場所へ。

オーナー水野紀代子さん(写真上)が優しく出迎えてくれる。彼女のしっとりした口調にも癒される。

川のせせらぎ、静かな雨だれ、寄せては返す波。水の音を聞くと心が休まるもの。これらの音は固有の周波数で人間の生体リズムと同調・共鳴し、心を穏やかにさせるといわれています。そんな癒しを、雑踏に邪魔されずゆっくり感じられる場所が尼崎にも。

和風喫茶「茶舗 花水紀」(ちゃみせ・はなみずき)。ここでは「水琴窟」(すいきんくつ)の音色を楽しむ事ができます。水琴窟とは、江戸時代初期に庭師が遊び心で作った日本独自の庭園で使われた排水装置。小さな穴を開けた大きなかめを伏せて埋め、水が穴から水滴となってかめの底に溜まった水面に落ち、反響する仕組みになっています。花水紀では、マイクで水琴窟の音を拾い、スピーカーを通して店内に流しています。

自分で水を流し、耳にあてた竹筒ごしに聞く事もできます。流水音と一緒にカラカラン、コロコロ、カーンと軽いのに深みのある澄んだ水音。初めて聞くのに、何だか懐かしい感じ。オーナーの水野さんいわく、「母親の胎内で聞く音と同じだそうですよ」。

店内にはジャズが静かに流れ、そこに水の奏でる音がやさしく重なります。水滴が生み出す偶然のハーモニーは、その瞬間しか聞けない「出会いの音」なのです。携帯電話の着信音やTVの音に慣れ、耳を澄ますことが滅多にない現代人。水琴窟との出会いは耳と心を澄ますきっかけになるかもしれません。


水琴窟が楽しめる茶舗[花水紀]

塚口町1-18-8 06-6426-8730
12:00~18:00 月曜、土日祝休
土曜日のみ予約貸し切り可能
阪急塚口駅北側徒歩3分


フクナガミチヨ
1975年生まれ。小さい頃から植物が好きで、癒し効果に注目。短大卒業後園芸専門学校に進みアロマテラピーや色彩効果に出会う。クリスタルヒーリング・癒しのカフェ・落ち着く音楽等、「癒し」について独自に研究活動中。