笑福亭三喬さんに聞いた 尼崎と笑いのいい関係
「ボケによく使われる街ですわ。」
小学校4年生まで杭瀬で育ったという笑福亭三喬さん。「公害のイメージも強かったけれど、市場の風景が印象的でしたね」。下駄履き感覚の気さくな街。庶民生活を描く落語の世界は子どもの頃から杭瀬で体感していた。
「尼崎はボケによく使われる街ですね」と言う。同じ陶器でも、京都で買ったというと「えらい値打ちのある」といわれるのが、尼崎で買ったというと「そらパチもんやで」と笑いが起こる。
「尼崎は笑いの街。歴史や文化に興味を持つとっかかりにと、きふね寄席にはそんな役割が期待されてるのかもしれませんね」
きふね、でやしき、だけじゃない
尼崎で見られる地域寄席
復活まで待ちきれない…そんな方のために市内の地域寄席をご紹介。
ボエム噺
梅谷さんの喫茶店ポエム(昭和南通9丁目)で開かれる笑福亭三喬さんの勉強会。年に2回、20席ほどの店内に高座を作り、ネタの解説もしてくれる。お問い合わせは、喫茶ポエム(06-6413-8950)。
桂米朝一門による尼崎落語勉強会
武庫之荘在住の人間国宝が、落語家の育成を主旨として1977年にはじめた勉強会。偶数月に1回、総合文化センター7F会議室で開かれる会は172回を数える。お問い合わせは同センター友の会(06-6487-0808)。
猪名川寄席
2ヵ月に1回開かれる園田の地域寄席。桂米二さんを中心に、約2時間で3席とじっくり落語を楽しめる。会場は主に冨田住宅福祉会館(園田町2丁目)。お問い合わせは、世話役の高木さん(06-6493-7777)。
笑福亭三喬(しょうふくていさんきょう)
1983年当代笑福亭松喬の一番弟子として入門。1988年第9回ABC上方落語新人コンテストで最優秀賞を受賞。2005年には、第34回上方お笑い大賞で最優秀技能賞に輝いた。