救命救急センターついにオープン!これが県立尼崎総合医療センターだ。

オープン目前の県立尼崎総合医療センター。入り口には本誌30号でも紹介した村山実の銅像が移設されている。

尼崎市で初となる救命救急センターが2015年7月にオープンする。今年大注目のビッグプロジェクトに東難波界隈では地価が上がり、周辺にも新しい建物が建ち並び、道路はきれいに整備されるなどの盛り上がりを見せている。

施設の名は「兵庫県立尼崎総合医療センター」。急性期医療に力を入れる尼崎病院と周産期や小児救急医療に定評がある塚口病院、市内の二つの県立病院が統合再編されるカタチだ。地上11階で、その規模は730床になり、尼崎産業高校の跡地に兵庫県トップクラスの公立病院が誕生する。病院で働く人の数だけで2千人を超えそうというのだから、周辺地域が盛り上がるのもうなずける。

今回の特集テーマが「99」だからというわけでなく、中でも注目すべきは救命救急の体制。救命救急センターに54床を備え、重篤患者の救急搬送を24時間受入れる「3次救急」と呼ばれる体制が整う病院として、遠くは猪名川町や三田市といった阪神北地域までもカバーする。

救急搬送の受入れ拒否などがニュースでも話題になる中、尼崎市民にとっては非常に頼れる病院となる。講堂やエントランスホールでも酸素吸入できる設備を整えるなど、都市部での大規模災害に対応する。

「周辺の医療機関とも連携してこの地域の救命率の向上に寄与したい」というのは、新病院を担当する総務部次長の春名常洋さん。尼崎南部に誕生する頼れる「99」が、この夏から尼崎の人々の命を救っていく。

きゅうりのキューちゃんの拠点もあった!

1962年に誕生したロングセラー、いや日本の食卓の定番ともいえるお漬物「きゅうりのキューちゃん」で知られる東海漬物株式会社大阪支店が尼崎にあった。

キューちゃん坊やのようにフレンドリーな東海漬物大阪支店のみなさん

発売当時、ブレイク直前の坂本九をテレビCMに起用し一躍全国ブランドとなったヒット商品はなぜか関西でよく売れているそうで、67年には西日本の物流拠点として南塚口町に支店をかまえた。目の前の交差点が「久々知(くくち)」というのは単なる偶然にしてはできすぎた話である。その理由については「近くに名神高速が開通していたなど交通利便性から今の場所が選ばれたのだと思います」というのは近畿営業1課の竹内駿さん。マスコットの「キューちゃん坊や」も現在7代目に。おにぎりやチャーハン、卵かけごはんにもあう新商品「こつぶキューちゃん」は絶賛発売中!東海漬物大阪支店のみなさん、こんな取材にも快く対応いただきありがとうございました。