双子のキモチ

99才インタビュー? いやどうせなら9才の双子を探そう。と編集会議でのノリと勢いで探すことになった奇跡のツインズがなんと下坂部小学校にいた。しかも二組同時に、だ。

今年3年生になった野村陽斗くんと拓夢くんは、2006年5月8日生まれの2卵性の双子でまもなく9才になる。「双子でよかったこと? ないない! 一人がよかったわ」と口をそろえる二人の息はぴったり。ケンカも絶えないけど、水泳や体操に一緒に通ったり、かばい合って宿題を協力するのだとか。

「はじめてで同時に二人の子育て。それに体も弱くて手がかかりましたが、幼稚園に上がると二人で勝手に遊んでくれるから逆に楽になりましたよ」と母親の友紀さん。多胎児の親が集まるサークルにも通い、ママ友もできたという。

「そうそう、その時のお友だちが…」と紹介してくれた双子がもう一組。田仲巧樹くんと世梨奈さん。2007年2月2日生まれの2卵性だ。野村兄弟と田仲兄妹はサークル時代からの幼なじみ。母親の田仲久美子さんは「双子の親ならでは悩みを相談したりできるママ友が近くにいてよかったです」と振り返る。

ところで尼崎に双子は、どのくらいいるのだろう? 年に5回「双子のための育児教室」を開催し、多胎児の保護者の悩みにこたえる市健康増進課に電話してみた。

「正確な数字はお伝えできませんが出生率の2%弱と言われています」と担当者。市の年間出生数はおよそ4000人なので毎年80人40組くらいが生まれている計算になる。今回9才の双子に二組も出会えたのはまさに奇跡なのだった。