立花のどこにホレたのですか。

アトリエで、町工場で、煎餅屋で…立花の表も裏も知り尽くすプロに聞きました。

みなさんにこんなことも聞いてみました。
①立花な風景 ②立花が誇るもの ③立花は南部?それとも北部?

とりたてて何もない感じが「いい」

安達 真弓さん 彫金師
アトリエがある築45年の松浦アパートには、彼女の作品を求めて遠方からも若者が集まる。

東七松町の線路沿いでアトリエ[CURIO]を開く彫金師・安達真弓さん。小学1年から稲葉元町で過ごし、今も駅前で暮らす彼女にとっての立花は「ベタな地元感がわりと残っているまち」という。「何売ってるのか分からないお店や、古くてかわいい建物が残っていたり、しょぼ~い感じがまたよくて」と笑う。「とりたてて何もない感じが好き」。彼女のアトリエに流れる時間はスローで、創作環境としては抜群なのだそうだ。

①家の軒先でやっているたこ焼き屋やホルモン屋 ②村野藤吾が設計した市役所はちょっとした自慢です ③南部かな。ベタな地元感がわりと残っているから。

尼崎の中心は「立花」と叫びたい

高塚 薪五さん 町工場経営
機器内配線部品を製作するユタカ製作所代表。工場では立花マダムも数多く働く。

「とにかく住みやすい。特に目立ったものはないが、すべてがそろう街」というのは高塚薪五さん。立花町1丁目で町工場を経営し、自宅は3丁目。「スナックビルも多く、昔はよく飲み歩いた」そうだ。夜の店の充実ぶりも魅力。「店の数や規模では中央や三和に負けるが、ふらっと歩ける範囲に集まった立花の便利さは市内随一」と胸を張る。「『尼崎は住みやすい』というイメージを象徴する、まさに尼崎の中心だと思っています」。

①立花町1丁目から三反田町まで広がる整然とした区画道路 ②静かで安心感のある住宅環境は阪急沿線にも勝ると思っています ③南部と北部のどちらの顔も持っているからええんや

あいそもクソも「ある」街にせなあかん

中田 雄三さん 煎餅焼き師
立花商店街にあるせんべい屋[中田屋]のご主人。手焼き一筋、頑固一徹の商売人。

手焼きせんべい屋[中田屋]のご主人・中田雄三さんは「華やかな歴史はないけど、古墳や史跡が多く歴史がある街」という。立花商店街で60年続く老舗の2代目は「わしなんか新住民や」と笑う。大切にしてきたのは、人との縁。「父の代からのお客さんが今でも、僕みたいなオッさんを「雄ちゃん」と呼んでひいきにしてくれるのが嬉しい」。昔ながらのお店が減っていくが、「あいそもクソもある街にせなあかん」と意気込む。

①今は高架になった道意線の開かずの踏切 ②30年以上も商店街で続く立花子ども祭り ③北や南やと区別したくない。尼崎は一つや。