nanbutalk 南部トークからのレポート

あまけんでは毎月第1金曜日の夕方から、フリートークnanbutalkを開いています。会社帰りのサラリーマンや学生、起業家といった色んな層の人が集まり、あれやこれやとビール片手に白熱したトークを交わします。「運河で遊びたいなあ」「関西電力の煙突ってどうなるんやろ?」「阪神強いな~」アマを酒の肴にトークはつきません。

今号の特集もこのnanbutalkで、エメックスセンターの石川さんが話してくださったのがきっかけ。「南部再生」、まちあるきイベントnanbuwalkの企画はすべてこのトークから生まれたんです。今回「南部再生」に原稿を寄せていただいた渡辺さんもnanbutalkの常連さん。建設現場で余る塗料の再利用の可能性をネタにこれまで数回トークをおこないました。

新品のまま捨てられる塗料を助けよう

人間生活が地球環境に与えつづけた負荷への反省が、ようやく始まっています。太陽光発電や風力発電など再生可能な新エネルギーの利用も進んでいますが、一方で関心を集めないままに負荷を与えつづけているものも少なくありません。そのひとつに、建設現場で発注され、余った塗料があります。

新築の建設現場で仕上材として使われる塗料は、その種類や色が細かく分類・規定されています。通常、塗料の発注は幾分余裕をもって行われ、ロット単位で調色をします。1つのビルには、数千缶の塗料が使用され、数十缶の塗料が余ります。(1缶=18リットル)こうした塗料は、数量的にも半端なためあまり再利用されることなく、大半は焼却処分されているのが現状です。

住宅の塗替えや工場の部分補修など小口のリフォームには十分活用できるのですが、余った塗料をいかに集めて管理するかという運営ノウハウ、保管場所、運営資金、事業リスクなど実現に向けての課題もたくさんあります。

塗料50缶=900リットルを焼却して排出されるCO2は、あの択捉島ディーゼル発電所(1000kw)を約4時間連続運転した時に排出されるCO2の総量にほぼ匹敵します。


渡辺 容行(わたなべ ひろゆき)

1957年姫路市生まれ 株式会社JEM代表取締役