習い事、ここに極まる。進化する生きがい教室
総合老人福祉センターで開かれる「生きがい教室」では、多くの高齢者が習いごとに取り組む。彼らは習うだけにとどまらない。教室から地域へ。より広いステージへと活動を展開する2つのクラブを訪ねた。
キラリと光る円熟の演奏 サンライズジャズオーケストラ
平成元年5月からスタートした「軽音楽実演研究クラブ」のメンバーが主体となって結成されたジャズバンド。
参加資格60歳以上、さらにジャズ中心に演奏するという話題性から、神戸や大阪、京都と広範囲で活動する。
練習では、全員で丁寧に試しながら曲を仕上げていく。
クラブの名前の由来は、光り輝く彼らのヘアスタイルから。
公演は年間20回を数え、何を演奏するかはリストに挙がった曲を一度は演奏してから判断するという。
この日は二週間後の幼稚園での公演を控え、「鉄腕アトム」などの定番曲の練習中。
副団長の三星さんは、「多くの人に喜んでもらえるし、指を器用に保てる。音楽のおかげで何でもプラスに考えられる」と言う。
平均年齢71歳。円熟の演奏を聴かせる、大人のためのオーケストラだ。
「マゴとメールで…」のレベルじゃない。PCNクラブ
こちらも、生きがい教室でパソコンの基礎知識を身につけたOB・OGが結成したパソコンクラブ。
活動の中心は初心者のサポートであり、メンバーはかつて学んだ講習会で助手を務め、同じ視点でアドバイスをおこなう。
会員は200名を越え、今も増加中。
メンバーお手製のマニュアルは、説明の詳しさでは市販品の約3倍の情報量。
全員がメーリングリストでつながり、助手の担当もメールを介して決める。
会長の豊川さんは「習得に個人差があるからこそ、地道な活動が大事」と活動の意義を語る。今後は、市内小学校のパソコン実習のサポートを展開していく計画という。
はじまりはこの講座から
尼崎市高齢者生きがい促進協会では、毎年38回の連続講座「温故知新 総合学習教室」を開講。平成17年度の参加受付は3月中旬から。
お問い合わせは電話 06-6489-1112 尼崎市立総合老人福祉センター