幕末の英雄、お殿様、伝説の美女、大商人、悪党… 尼崎偉人列伝

04 材木扱う大商人 成金(じょうきん) 鎌倉時代

海運が発達した中世には、材木問屋が栄えた。なかでも有名なのが成金。「なりきん」とも読めるリッチな人名は創作かもしれないが、「夢の中で老僧からのお告げを受け1223年に京都の千本釈迦堂へ材木を納めた」という記録も残っている。14世紀後半には商人・善重が南禅寺へ材木を調達するなど、尼崎からの材木は長きにわたり重宝されたようだ。

05 有力武将は大悪党 平野将監(ひらのしょうげん) 鎌倉時代

河内国赤坂城の守将・平野将監は『太平記』に登場する楠木正成の武将。倒幕の兵を挙げた正成と行動をともにし、千早・赤坂城の両城の戦いでは圧倒的多数の8万の幕府軍に対し300人の兵で善戦したとされる。一方、悪党とも組み各地を闊歩した。元徳2年(1330)、尼崎の教性が呼びかけた延福寺(猪名荘野地村)の討ち入りにも駆けつけた。

偉業伝える銅像の皆様

尼崎が誇るメジャー級の偉人は、風雪に耐え後世に語り続ける。尼崎人なら一度は会いに行きたい銅像を集めた。日頃の悩みも彼らの前に行けば吹き飛ぶ、かもしれない。

いつも近松公園に座っています近松門左衛門さん
江戸時代に活躍した劇作家。大坂の船問屋・尼崎屋と交友が深く、この尼崎屋が広済寺住職の実家だった。
中央図書館の南側をのぞいてみて契沖先生
尼崎出身の歌人で「国学の祖」と言われる。『万葉集』などの研究でよく知られ、注釈書『万葉代匠記』を著す。
伊丹市稲野町で待っています行基上人
奈良時代、関西を中心に仏教の布教に尽くす。猪名野笹原を開耕し造営した23坊の一つの場所がのちに富松神社になった。