又兵衛堤防、ベルベット石鹸(現日本油脂)会社前の倒壊家屋/1934年(昭和9)(『風水害写真帖』より 橋本治左衛門所蔵)

昭和9年(1934)9月21日に阪神間を襲った大型の台風です。瞬間最大風速60m、北陸から東北地方を縦断し3府38県に被害をもたらしました。

乾鉄線(現神鋼鋼線)南側の畑/1934年(昭和9)(『風水害写真帖』より 橋本治左衛門所蔵)

尼崎市では工業用水の汲み上げによって地盤が沈下していたために高潮の被害が拡大、尼いもの畑が広がっていた阪神本線(現在の阪神電車)以南全域をはじめ、市域の3分の2が浸水し、死者146人、被害総額は当時の額で1,900万円にのぼりました。こののちに南部一体を重化学工業地帯として整備するために災害復興の都市計画が立てられました。