尼崎ディスカバリー 出屋敷中通り商店街

尼崎で見つけた非日常の風景を切り撮る

尼崎の下町情緒を色濃く残す商店街が阪神出屋敷駅の近くにある「出屋敷中通り商店街」だ。むき出しの古びた配線が印象的なアーケード。その下の道の横幅は大人四人が横並びしたくらいで、長さは約150メートル。近代的なアーケード商店街よりかなりこじんまりしている印象だが、ここならではの独特なゆっくりした空気感がある。シャッターを閉めている店はあるが、鶏肉屋、パーマ屋、銭湯、洋裁店などまだまだ多くの店が営業を続けおり、住宅やアパートなどもある。人通りは多く抜け道としても利用されているようだ。昭和のまま時間が止まったかのような、のんびりしていて素敵な空間。これからも今の姿を留め続けて欲しいと願うばかりだ。


写真・文/小林 哲朗(こばやしてつろう)
フォトグラファー。廃墟、工場、地下、巨大建造物など身近に潜む異空間をテーマに撮影。