自家発電日記

最終回 尼崎「化石燃料ゼロ」宣言都市に向けて

自家発電と並行して、日本生協連企画の電力消費モニターとして我が家の消費電力量を計測しています。夏のピーク時もさることながら、寒さが厳しくなるにつれて消費電力もウナギ登りになっていることがよくわかります。

さて、実験的に我が家に太陽光発電を導入し、ひとまず成功しました。しかし、せっかく太陽光発電を導入したのだから「グリーン電力」の利用者として認めてもらいたいし、投資した費用が目に見える形で戻ってこないのは少しさびしい気持ちになります。そんな気持ちを満たすためには、利用者が「グリーン電力」の認定証(「グリーン証書」)をもらったり、余った電気を電力会社に売電することも大切ではないでしょうか。このような取組みは、すでにデンマークでは始まっており、北欧では社会の一部となりつつあるようです。

そこで改めて、「グリーン電力」の普及を目指し、市民が太陽光発電などの建設費用を出資し、市民がそれを運営し、利用してはどうかと提案します。まずは、市民から1口5万円で出資者50人を募り、250万円の出資金でスタートします。輝かしい太陽光発電(3kwシステム)の第1号は、財政難に苦しむ尼崎市役所に設置します。発電状況はインターネットを介し、リアルタイムで市民に公開していきます。出資者には「グリーン証書」の発行と売電した収益を“配当”として還元します。毎年設置台数を倍に増やしていくと10年で約3000 kwのシステム(CO2の削減効果は年間約540トン)になります。この「尼崎市民グリーンファンド(仮称)」について考えてみたい方は「あまけん」までご連絡ください。■松本 照生

(参考図書)北欧のエネルギーデモクラシー(飯田哲也 著)